保管していたスニーカーがボロボロに……加水分解の 原因と対策を解説!
スニーカー好きにとって、加水分解は避けられない問題です。しかし、実は履いていないスニーカーでも加水分解が起こることをご存知でしょうか?
この記事では、履いていないスニーカーでも加水分解が起きるメカニズムと、その原因となる要素について詳しく解説します。さらに、加水分解を防ぐための具体的な対策も紹介していきます。
加水分解とは?
加水分解とは、ポリウレタンやエチレン酢酸ビニル共重合体などの高分子材料が水分と反応して分解してしまう化学反応です。スニーカーの場合、ソールや接着剤に使用されているこれらの材料が加水分解によって劣化し、以下のような症状が現れます。
・ソールがベタつく、ひび割れる、粉状になる
・ソールが剥がれる
・アッパーの合皮部分が劣化し、破れる
加水分解は、スニーカーを快適に履くために非常に厄介な問題です。
履いていないスニーカーに加水分解が起きる理由
素材の化学構造
多くのスニーカーのソールや接着剤には、水分と反応して分解しやすい化学構造を持つ高分子材料が使用されています。
水分の影響
空気中の水分は、たとえ目に見えなくても常に存在しており、スニーカー内部に浸透します。特に、密閉された靴箱の中で保管していると、水分が溜まりやすく加水分解が促進されます。
温度と紫外線
温度や紫外線も、加水分解を促進する要因となります。高温多湿な環境や、直射日光が当たる場所に保管すると、水分と熱、紫外線の三重奏によって加水分解が加速します。
加水分解が起きやすい理由
履いていないスニーカーは、足の摩擦や屈曲によって水分が排出されず、内部に水分が溜まりやすい状態です。
新品のスニーカーは、製造過程で水分が残っている場合があり、それが加水分解を促進する可能性があります。
長期間履かないスニーカーは、素材が劣化しやすくなり、水分との反応が促進されます。
加水分解を防ぐための対策
加水分解は完全に防ぐことは難しいですが、以下の対策を講じることで進行を遅らせることができます。
1. 保管場所
風通しの良い場所で保管する。
直射日光を避けて保管する。
高温多湿な場所は避ける。
2. 保管方法
新聞紙など吸湿性の高い素材で包んで保管する。
シリカゲルなどの乾燥剤を一緒に保管する。
靴箱は定期的に換気する。
3. スニーカーの使用
定期的に履いて、スニーカー内部の水分を排出する。
汗をかいたら、しっかりと乾燥させてから保管する。
汚れはすぐに拭き取り、洗う場合は適切な方法で洗う。
加水分解が始まったスニーカーは?
加水分解が始まったスニーカーは、残念ながら元に戻すことはできません。症状が軽い場合は、シューグーなどの補修剤で応急処置をすることができます。しかし、症状が進行している場合は、修理が難しい場合もあります。
加水分解は、スニーカーを長く快適に履くために非常に重要な問題です。この記事で紹介した対策を参考に、加水分解を防ぎましょう!